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ブエノス小僧のイラストブログ

興味があることを、ガサガサ、ゴソゴソ、画いたイラストといっしょに掲載します。

久しぶりのこころ


手紙をもらった。
高校の同級生、久野満(くのみつる)からだった。
あだ名は「くのまん」。「くそまん」とよんで、からかったこともあった。

『ブエノスさん、お久しぶりです。〇△高校の同級生の久野満です。
出張で名古屋に行きます。
もし、お時間があれば、お会いしたいと思っています。
ご都合が良ければ、場所とお時間をお知らせください。』
という内容だった。

名古屋市千種駅近くの「郵便貯金会館」で待ち合わせることにした。

hisashiburi11.jpg

あれから30年ほど、その日、オジサン二人は再会した。
「おう!ひさしぶり、元気そうだな・・・・」
あいさつを交わしながら、「オレより若いな、太ったな、髪はまだ大丈夫そうだな・・・」と素早く観察する。
相手もそうだろう。


こういう時に、気をつかうのは身だしなみ。

例えば、普段は高級腕時計をしているが、再会のときにはどうか?
もし、相手が貧乏な状態にあるとすると、どうだろうか?

男はプライドの生き物。
相手の手首に巻かれた高級腕時計を見て、心穏やかではないだろう。(高級自動車でも、高級衣料でも同じ)
それが気になって話に身が入らない。

逆に、みすぼらしいのも相手が気を遣うだろうなぁ、と思う。
でも「気遣いを優先して、普段の自分を見せないというのもなぁ?」とも思う。
迷うなぁ。


もうひとつ迷うことに呼び方がある。
高校時代は呼び捨てかアダ名だった。

長い時間を経ての再会。まず、あだ名は危険だろう。

では、慎重に「さん」はどうだろう?
手紙では「ブエノスさん」だったから、それに従えば「久野さん」だろう。
でも、「さん」は距離を感じるなあ。

手紙の「ブエノスさん」を見たときにも、水くささを感じた。こっぱずかしい!
「かつて、呼び捨てがあたり前だったのに、いまさら・・・」と思う。

でも、相手の現在がわからないのだからなぁ・・・?
ボクが逆の立場でも、手紙では「さん」だったろう。

それでは、「くん」はどうだろうか?「久野くん」だ。常識的だが、少し見下し感がある。
たとえば「殿」と「様」には違いを感じる。
「殿」には見下し感、「様」には尊称感がある。
社長は社員へは「様」ではなく「殿」を使うことが多いように思う。

「久野くん」と呼べば、見下し感を感じるかもしれない?


結局、ボクは苗字の呼び捨てを選んだ。
「久野にはお姉さんがいたが、どうしてる?夏休みに素麺を作ってくれたのを覚えているよ」と。
これが長い時間を忘れさせ、詰襟の「くのまん」「ブエ(あだ名)」にもどる近道だと思った。
久野も、すぐにそれを理解してくれたようで、呼び捨てで返してくれた。

いや、ボクがそう思っただけで、久野からすれば「呼び捨てかよ!」と思ったかもしれないが、

日本語は繊細だ。いくつもの言葉から選ぶ。めんどくさいが魅力的。



(注)文中、同級生、久野満(くのみつる)は仮名です。




  1. 2019/02/05(火) 07:29:44|
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